明治時代には、世界最先端の研究を行う科学者が輩出されます。
地震大国日本。いざというときに、宇宙から来たロボット的なのが助けてくれると心強いですね。
《英訳してみよう》
謎の男大森房吉は、トランスフォーマーを自作しようとして偶然、地震計を作り出した。
地震計…seismometer.
実写版トランスフォーマーの第一作、覚えていますか。
トランスフォーマーどうしの戦いに、ミカエラとサムが巻き込まれた直後、バンブルビーが自分に乗るよう、二人にうながします。そのときに乗るのをためらうミカエラに対して、主人公のサムが言ったセリフが、「50年後になって後悔したくないだろ?」(netflix字幕)でした。原文だと"FIfty years from now, when you're looking back at your life, don't you want to be able to say you had the guts to get in the car?"です。開始56分くらいのところです。
私は精神論者ではありませんが、ここぞというときのガッツ(気合)はやっぱり大事です。私的には、後悔しないために大事なことの一つは「覚悟」だと思っています。
もちろん、「トランスフォーマーって言ったら、伝説のクソゲー、『トランスフォーマー コンボイの謎』にきまっとるだろが!」って思った人は、分かってる人です。
《英文》
The mystery man, Omori Fusakichi, tried to make TRANSFORMERS, but ended up creating a seismometer.
それでは、教科書に載っている自然科学系の偉人の業績をみていきましょう。
今日は大森房吉です。
(参考: https://en.wikipedia.org/wiki/Fusakichi_Omori)
大森房吉(Omori Fusakichi)
地震学(seismologist)
○大森式地震計の発明
→In 1899, Omori described his horizontal recording pendulum, later called an Omori seismometer.
pendulum…振り子
英語のwikiだと、大森房吉は1899年に水平記録式の地震計を発表したとあります。
他で調べると、1898年に大森式地震計を開発して、1899年に大森公式を発表したとあります。大森公式というのは、地震があったときに最初にやってくる揺れであるP波から、震源までの距離を決定する公式です。
英語版のwikiは、大森公式の年次と大森式地震計の年次を間違えたのでしょうか。それとも、大森式地震計の海外への発表は、日本で開発した年の翌年までずれ込んでいたのでしょうか。大森房吉は資料が少ないので、よく分かりません。大学以前の経歴も、けっこう謎なんです。この記事が「科学・技術史」シリーズではなく、「レトロゲーマー」シリーズだったら、タイトルは『地震計 大森の謎』にしていたところです。ヤング大森については、今度さらに調べておきます。
【ゆっくり実況】#2 レトロクソゲー調査隊【トランスフォーマー コンボイの謎】
大森式地震計のウリは、常時記録可能な点にありました。これによって、師匠のミルンの地震計では観測できなかった、P波も観測できるようになったんです。この大森式地震計は、国内だけでなく、海外でも広く使われました。
「日本地震学の父」とも呼ばれ、桜島大正大噴火でも大活躍した大森房吉でしたが、最後は運に恵まれませんでした。
オーストラリアの学術会議に出席して日本にいなかったときに、関東大震災が起こったんです。1923年9月のことです。地震の大家であるにもかかわらず、大森房吉はその場に居合わせることができませんでした。オーストラリアで関東大震災の報を聞いた大森房吉は日本に帰るのですが、脳腫瘍が悪化してしまいます。帰国しても地震の調査どころではなく、東大病院に入院することになってしまいました。10万人以上の死者がでた地震にあっても、東大病院は機能してたんですね。
結局、大森房吉は入院したまま、11月にこの世を去ってしまいます。本人的には、最後の大一番では悔いの残る結果になってしまったのかもしれません。。。振り返ればその50年前、5歳になったばかりの大森房吉は福井にいて、まだ上京する前でした。そのときの大森房吉は、どんな50年後を思い描いていたのでしょうか。
【補足】
電子書籍版(2019年9月刊行予定)では、 上山明博氏の『地震学をつくった男・大森房吉』(https://amzn.to/2zE3Zud)にもとづき、とくにヤング大森について大幅に加筆・修正を行っております。
英文は、『出ない順 試験に出ない英単語 出る篇』(中山著・飛鳥新社)を参考にしました。
原文は、
受付嬢のキャサリンは、エアコンの室外機を自作しようとして偶然、人造人間を作り出した。
The receptionist, Catherine, tried to make an outdoor air conditioner, but ended up creating a humanoid robot by chance.
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