誰も得しない日本史

誰も得しません

フラグを立ててみよう 阿倍仲麻呂 ーワンピースでたどる日本史ー

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奈良・B・ルック(イラスト:諏訪)
 


阿倍仲麻呂(698-770)は、奈良時代の遣唐留学生です。吉備真備とかと一緒に勉強しに中国に渡って、唐の玄宗皇帝に仕えたり、あちらの超有名ポエマー李白や王維とアミーゴになったりした人です。

 

Don't look like that. I'm definitely coming back from Tang.
(そんな顔すんな。絶対、唐から帰ってくるからよ。)
英文参考:もえたん 3 ~Return of the Little Witch~(以下同)


717年の第9次遣唐使に同行して、唐の長安に留学した阿倍仲麻呂は、日本に帰ろうとするも、船の難破などにより結局日本に帰ることはできませんでした。

仲麻呂は唐で生きることおよそ50年、中国名「朝衡」を名のり、唐の玄宗皇帝に仕え、73歳にして唐で没したんです。このように、よその地で死ぬことを、「客死」といいます。


さて、映画やゲームで、先の英文のようなセリフを吐いて視聴者の共感を高めた人は、まず生きて帰ってこれませんよね。こういう、お決まりの展開に進んでいくことを暗示する行動やセリフが始まることを「フラグが立つ」といいます(フラグとは (フラグとは) [単語記事] - ニコニコ大百科)。

 

ここで以下の例文をみて、フラグのなんたるかをしっかりと魂(ソウル)に刻みつけておいてください。

 

I’m getting married once the war is over.
(この戦争が終わったら結婚するんだ。)

 

I don’t like this creepy place. I’m leaving on my own.
(こんな気味の悪い場所はごめんだ。俺は1人で帰るぜ!)

 

I’m leaving this business once I finish this job.
(この仕事が終わったら足を洗う。)

 

I saw the face of the man who did it!
(わたし犯人の顔を見たわ。)

 

I’ll tell you – come to my room later.
(教えてあげるから、あとで部屋にきて。)

 

You go on ahead! I’ll stop them here.
(先に行け!俺はここで奴らを食い止める!)

 

「ああ、フラグだなあ……どこかで見たことあるなあ」って感じですね。

 

 

さて、阿倍仲麻呂が唐で詠んだ、有名な歌があります。

 

天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも

 

この歌は、百人一首にも収録されています。歌の意味は「大空を見上げてみれば月がとても美しい。あの月はきっと故郷の奈良県の春日にある三笠山でも同じ月が見えるのだろう。です。 

karutach.hatenablog.com

 


異国の地で月を仰ぐ仲麻呂。その月はかつて故郷で見た月と同じ月なのだなあ、故郷のあの人も同じ月を見上げているのかなあと、思いをはせる仲麻呂。ほんとにいい歌ですね。

 
 
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あの月は、ラブーンも見上げる月なのでしょうか。
 
 

よく、ブルックやフランキーたちのことを、二軍だとか、いらないとか言う人がいますが、ルフィはコックよりも先に音楽家を仲間にしたがっていたので、ブルックは必要不可欠だと思います。ゾロとのポジションかぶりも最近ではだいぶ解消されてきたと思いますし。

(※ゾロとのポジションかぶり…ゾロもブルックも剣士だから、ゾロがいればブルックいらねえじゃん理論のこと。一応、最初のほうは接近戦で一対一ならゾロにアドバンテージがあって、中距離戦で一対多数ならブルックにアドバンテージがある的なノリでした。ただ、ルフィとゾロは(ジャンプという制約もあるのでしょうが、)相手がどれだけ多くの人数で攻めてこようが、どうせ見開き一コマでぶっ飛ばすので、やっぱブルックいらねえよなあ……ってなっていました。これが、最近のブルックは魂(ソウル)っていうか、霊魂(レーコン)を飛ばす方で、索敵・隠密要員として活躍しているので、ゾロがいればブルックはいらねえってことにはならなくなりました。)

 

 

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